2008年10月の教材

 

作品名 作者名 サイズ
冬の叙情 波多野式部
(豊川サークル)
式紙
「まるでモヘアの手編みのセーターのように温かそう!」この作品の第一印象でした。
このふんわりとぬくもりを感じるマチエール(画肌)は、和紙、特に薄葉紙の毛羽を大切にしながらちぎり重ねることで、初めて生まれるものです。色の組み合わせも美しいですね。
○下貼り
画面上から2/3弱(空)は灰青系薄典具(大判)、画面下から1/3強(地面)は厚紙もみむら染め。
○空
下貼り用も入れて合計8種の薄葉紙。灰青系薄典具2種と超極薄紙1種。紫系濃淡折染め薄典具の淡い色の方。ピンクとクリーム2色折染め超極薄紙。淡い黄先染め手漉き典具帖。黄極薄紙(小判)
○遠景の林
空用で、いちばん濃い灰青と、紫の濃い方で。
○近景
右の畑には濃い方の紫を、左の畑には緑系濃淡折染め極薄紙を貼る。積雪の表現は、白の薄葉紙2種(薄典具と超極薄紙)をシワを寄せながら重ねる。白薄典具落水紙も適宜使う。右下角の小さな丘は5.5匁白。微妙な表情は空用の紙で。
立木は雲龍紙3種。幹と枝を自然な形に。幹の下部にピンクとクリームを少々。
草には、あやとり紙、大穴落水顔料染め、くすんだ緑と茶のむら染め薄典具落水紙。
(純)
この作品はちぎり絵サークルの教材として特に作者から提供されたものであります。したがってこの作品を模作・複製して発表したり、販売したりすることは著作権の侵害になりますのでご遠慮ください。